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話題の英単語帳『Distinction2000』をIELTS学習者がレビューしました。

ATSUさんの英単語帳『Distinction2000』をIELTS対策の面からレビュー!

先日、ATSUさんの英単語帳『Distinction2000』が発売されました。
アカデミックプラクティカルの両側面から英単語を学ぶことができると話題です。

わたしも購入し、例文の実用性の高さ・幅広いトピックなどに感動して、毎日楽しく学んでいます。

Distinction2000』はIELTS(アイエルツ)対策にも対応していると言われています。(ATSUさん自身もIELTS8.5取得されています。)

今回は、IELTS学習者という視点から、『Distinction2000』のレビューを書くことにしました。

IELTS学習者で『Distinction2000』が気になる方にとって、お役に立てば嬉しいです。

Distinction2000について

Distinction2000について

著者紹介

Distinction2000』の著者はATSUさんです。

オーストラリア国立大学会計学修士を成績優秀で修了した後、オーストラリア、メルボルンにて世界4大会計事務所の1つDeloitte トーマツに入社。アメリカ、イギリス、日系など幅広いグローバル監査案件に従事し、多様な会計実務経験を蓄積。同社クライアントマネージャーを経て、登録者20万人を超えるYouTubeチャンネルを軸とした英語学習メディアAtsueigoをプラットフォームとし、合同会社Westwayを設立して独立。米国公認会計士、豪州勅許会計士、TOEIC満点、英検1級、IELTS8.5点、TOEFLiBT114点、オーストラリア永住権保持。(Distinction2000 著書紹介より引用)

ATSUさんのサイト→『Atsueigo.com
YouTube→ https://www.youtube.com/user/fzsdjbncf2000

ATSUさんは、高校から独学で英語の勉強を始めて、海外の大学院留学、海外での就職とグローバルに活躍されています。
純ジャパでも、ここまで英語力を高めることができるんだって思いますよね。

また、資格試験の対策だけでなく、日常英会話、英語学習法など、英語学習者全般に役に立つ情報を発信されています。

Distinction2000の特徴

実際に『Distinction2000』を使ってみて、「これはいい!」と感じた特徴をまとめてみました。


↑ ATSUさんのYouTubeでの『Distinction2000』紹介動画はこちら

①全単語に実用的な例文を収録

実用的な例文を収録

収録されている全ての単語に、実用的な例文が収録されています。
アカデミックな文章はもちろん、ネイティブが日常で使うカジュアルな表現も含まれています。
今までの単語帳になかった「アカデミックとプラクティカルのバランス」がとても良いと感じました。

②幅広い知識が身につく40のトピック

音楽や芸術などの馴染みあるトピック、知的財産法、開発学などあまり触れることのないトピック、コンピューターサイエンス、人工知能(AI)といった最新のトピックまで『Distinction2000』では、幅広くカバーされています。

③超ネイティブな無料音声がスマホで聴ける

全ての英単語・例文にネイティブの自然な音声が収録されています。
ネイティブが普段話すときのスピードや抑揚、音の繋がり・脱落を意識されています。

また、音声のスピードを選ぶことができ、学習者のレベルに適した速度で学ぶことができます。シャドーイングの教材にも使えます。

④効率的に英単語を覚えるための戦略

 英単語を覚えるための戦略
英単語を覚えるための戦略は、高い回転率を維持することです。
一つ一つの単語にじっくり時間をかけるのではなく、短期間の中で、何度も何度もDistinction2000を回転させることで、着実に英単語を覚えることができます。

(Distinction2000 より引用)

また、記憶の忘却パターンを考えて設計された『Active Recall』が付いており、適切な復習のタイミングがすぐにわかります。

Distinction2000を実際に使用した感想

単語のレベル

単語のレベルは、正直、あまり高くないと思いました。

到達レベルの目安にIELTS7.0と書いています。しかし、IELTSのリーディング7.0が目標の場合、『Distinction2000』だけでは物足りないでしょう。

ですので、IELTS専用の単語帳を利用する方が良いと思います。

IELTSで使える単語帳については、こちらの記事で紹介しています。

【IELTS8.0獲得者が語る】おすすめの参考書8選!
【IELTS8.0獲得者が語る】使える参考書はこの7冊!IELTSの勉強を始めたけど、どの参考書を選べばいいの?と悩んでいませんか? 本記事では、IELTS8.0を獲得したわたしが「使える!」と思った参考書を7冊紹介します。IELTSの参考書について知りたい方が記事をご覧ください。...

しかし、ライティングやスピーキングで使える表現はたくさんあります。
わたしは、日常や試験といった、アウトプットで使える表現のバリュエーションを増やす目的で、『Distinction2000』を活用したいと思います。

詳しい解説

一つの単語に関する情報量が豊富です。

例文だけではなく、丁寧でわかりやすい解説がありがたいです。

・可算/不可算名詞の表記
・発音記号
・類義語
・対義語
・単語のイメージができるイラスト
・語源
・接頭語や接尾語
・似たような単語間のニュアンスの違い

幅広いトピック

40もの幅広いトピックに関する知識と、それに必要な英単語を同時に身につけることができる英単語帳はないと思います。

IELTSを例にすると、リーディングの試験では専門分野に関する長文を読む必要があります。英語の試験ですので、専門分野の知識が問われることはありません。しかし、専門分野に関する知識が少しでもあると、内容の理解がしやすくなります。

また、海外では、様々なトピックで自分の意見を求められることが度々あります。
そんなときに、全く基礎知識がないと答えることができませんよね。

『Distinction2000』では、幅広いトピックに対応できるように工夫されています。

最適な復習のタイミング

以前に英単語の効率的な覚え方を紹介しました。

英単語の効率的な覚え方
英単語を効率良く覚える方法英語の勉強をしている方で、英単語がなかなか覚えられないと悩む方は多いと思います。この記事では、わたしが実際に行なっている英単語を効率的に覚える方法を紹介しています。英単語を覚えるのに苦労している方は記事をご覧ください。 ...

わたし自身も、英単語は短期間で、効率よく覚える方が良いと経験から感じていました。『Distinction2000』は、効率よく英単語を覚えるための具体的な戦略・戦術が記されており、学習計画が立てやすいです。

https://twitter.com/nao_wanderlust/status/1253076905437224960?s=21

Distinction2000はIELTS対策に有効か

Distinction2000はIELTS対策に有効か

それでは、上記の特徴を踏まえて、『Distinction2000』がIELTS対策に有効かどうかをIELTS学習者の視点からレビューします。

リーディング対策には不十分?!

先程もあったように、『Distinction2000』の到達レベルの1つにIELTS7.0とあります。

しかし、IELTS(アカデミック)のリーディングで7.0を取得しようとするには、もう少し難しい単語を覚える必要があります。

こちらの単語帳で、7.0は「基本語1000+重要語2000=合計3000語」が必要になるとされており、掲載されている単語は、「専門的かつ難易度の高い」のものが多いです。

『Distinction2000』は幅広いトピックを取り扱っていて、専門的な単語も使われていますが、実際にピックアップされている単語は、「日常での使用頻度が高いもの」が多いと感じます。(その分、1語1語に対する情報量が豊富です。)

結論:『Distinction2000』だけでは不十分になる可能性があるので、IELTS専用の単語帳で勉強した方が効率が良い!

ライティング・スピーキング対策にはおすすめ!

リーディング対策には不十分と言いましたが、ライティング・スピーキングといったアウトプットの科目では、『Distinction2000』はかなり使えると感じました。

トピックに関する知識を増やすことができる

トピックに関する知識を増やすことができる

40もの幅広いトピックの中には、IELTSのライティングのtask2やスピーキングのpart3で扱われるようなトピックも含まれています。
そういったトピックについての知識を増やすために、『Distinction2000』は活用できると思います。

ライティングやスピーキングですぐにアイディアが出ないという人は、そのトピックに対する基礎的な知識が不足していることが多いです。

そういった方は『Distinction2000』のアカデミックセクションの例文を読むと、トピックに関する背景知識を理解でき、アイディアが浮かびやすくなるかもしれません。

例えば、chapter 1「移民・移住」のトピックは、IELTSのライティングやスピーキングでもよく扱われるテーマです。(上の写真が、アカデミックセクション)

chapter1では、このトピックに必要な単語はもちろん、アカデミックセクションの例文から、移住のメリット(移住者の観点、受け入れる国の観点)を理解することができます。

IELTSの勉強をしながら、専門的な知識を身に付けるのは難しいですよね。幅広い知識を得るためにも、『Distinction2000』を活用してみてください。

ライティングtask2への活用

ライティングtask2への活用

また、アカデミックセクションの例文は、ライティングのtask2で使えそうな英文がいくつもあります。

例えば、chapter7「舞台芸術」 のアカデミックセクション(上の写真参照)に、

「While it is often believed that we need to attend  specialized schools to learn performing arts, educational opportunities are now easy to pursue at most secondary schools and universities.」

という英文があります。

「While 〜」は「対比」や「譲歩」を表すときに、使える表現です。
また、「it is often believed that 〜」は「〜であると信じられる/思われる」といった事実や一般的な意見を表現する際に使える構文です。

どちらもIELTSのライティングtask2で利用できます。

このように、英単語だけでなく、アイディアや構文・表現などを『Distinction2000』から学ぶことができます。

スピーキングへの活用

スピーキングへの活用

スピーキングもライティング同様に、『Distinction2000』を活用して、トピックに関する知識やボキャブラリーを増やすことができます。

part1や2では、プラクティカルセクションの単語の例文から、使えそうな表現をピックアップすることで、スピーキングの表現力向上にも繋がるはずです。

例えば、「sick」という単語には、「病気の」という意味だけでなく、他の用法もあります。(上の写真参照)

「I’m pretty sick of Sophie’s negative attitude.」
(ソフィーのネガティブな態度にはもううんざりしてる。)

というような自分の気持ちを表すときのフレーズなどが豊富にあります。

様々な表現を例文から抜き取ることで、スピーキングの表現の幅を増やすことができます。

IELTSのスピーキング対策はこちらの記事で紹介しています。

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『Distinction2000』をIELTS学習者がレビュー まとめ

アカデミックとプラクティカルがバランス良く学習できる、話題の英単語帳『Distinction2000』。今までの英単語帳とは異なり、英語力アップに必ず役に立つと思います。

IELTS対策としては、特にアウトプット科目で活用することができれば、スコアアップに効果があると感じています。

IELTS学習者で気になっている方にとって、少しでもこのレビューが参考になれば幸いです。

『Distinction2000』はこちらから注文可能です。
気になる方は、是非手に取って確認してみてくださいね!

ABOUT ME
NAO
カナダ移住を目標に活動中。 日本での理学療法士としての約10年のキャリアを捨て、カナダのカレッジで勉強し、現地就職を目指しています。 2015〜2016年に語学留学+ワーホリ(元Tim Hortons店員) 2021年8月~カレッジ入学。Baking and Pastry Arts専攻 英語学習やカナダでの生活について発信していきま。学習相談等、気軽にどうぞ!IELTS8.0/TOEIC905