こんにちは、NAO(@nao_wanderlust)です!
以前、IELTSスピーキングの対策法に関する記事を書きました。


記事の中で、対策の一つに挙げているのが「サンプル動画の分析」
サンプル動画の分析は、現在の状態と目標との違いを客観的に把握できるので、おすすめです。
IELTS対策の学校に通っていた時、サンプル動画から不足しているスキルを見つけるトレーニングを実際に行っていました。
今回は、IELTSのスピーキングの採点基準、サンプル動画の活用方法を紹介します。
IELTSのスピーキングの採点基準
IELTSのスピーキングはライティング同様、4つの採点基準があります。

各基準について詳しくみていきます。
Fluency and Coherence(流暢さと一貫性)
ここでは、
- ある程度の長い文章を話すことができるか
- 途切れたり、ためらいなく話すことができるか
- 頻回に言い直すことなく、会話を続けることができるか
- 接続詞等を適切に使用し、理路整然と話すことができるか
といったことが評価されます。
特に、
- 短文のみでなく、長文で話す
- できるだけ止まらずに話す
- 質問の内容に沿った回答をする
という点に意識をおくといいです。
Lexical Resource(語彙力)
ここでは、
- 様々な単語や言い回しを使っているか
- コロケーションを使用しているか
- 一般的でない熟語を用いているか
などが評価されます。
特に、
- テーマに沿った語彙を使用する
- 言いたい表現が出てこないときは、パラフレーズ(言い換え)する
という点がポイントになります。
Grammatical Range and Accuracy(文法知識と正確さ)
ここでは、
- 様々な構文を使用できるか
- 適切な時制で説明できるか
といったことが評価されます。
特に、
- 時制を意識して、質問に答える
- 様々な構文を使って、回答する
- 関係代名詞や分詞構文等を使い、ボリュームを持たせる
を意識すると良いです。
Pronunciation(発音)
ここでは、
- 理解できる発音であるか
- イントネーションを使えているか
- アクセントが理解に影響を与えていないか
といったことが評価されます。
特に、
- 苦手な発音(rやlサウンド等)を使い分ける
- 個々の発音だけでなく、文章の中でも強弱をつける
が重要なポイントです。
スコアの算出方法
これら4つの採点基準は、それぞれ1~9で評価されます。
総合的なスコアはこの4つのスコアの平均値です。
例えば、各採点基準で以下のスコアの場合、
Fluency and Coherence:5
Lexical Resource:5
Grammatical Range and Accuracy:6
Pronunciation:5
(5+5+6+5)/4=5.25となり、スピーキングのスコアは5.0となります。
スピーキングのサンプル動画の活用方法
日本でIELTSの試験を運営している英検協会とJSAFのサイトで、レベル別にスピーキングテスト(一部)の様子を見ることができます。
また、IDPのYouTubeチャンネル「IELTS by IDP」でもサンプル動画が公開されています。ここでは、動画と一緒に解説(英語)も記載されています。
ちなみに、ケンブリッジのIELTS公式ガイドの付属のDVDにも、サンプル動画があります。その他のセクションの対策もできるので、おすすめの一冊です。
サンプル動画
まず、いくつかのサンプル動画を見比べてみます。
Band 5.5
Band 6.0
Band 7.0
レベル別に比較|①Fluency and Coherence
Band 5.5では、ある程度の長さで話すことはできています。しかし、繰り返しや言い直しが頻回にみられ、話の一貫性を保つことが困難になっています。
Band 6.0の場合、ためらいや言い直すことが時々みられ、一貫性を失ってしまうこともありますが、詳細に回答できています。
Band 7.0は、特に目立った努力なく、一貫性を失うことなく回答できています。様々な種類の接続詞を使い、文章をつなげることができています。
レベル別に比較|②Lexical resource
Band 5.5の場合、コロケーションや一般的でない表現を使っていますが、限定的で、同じ表現を繰り返し使用しています。
Band 6.0は、幅広い語彙で詳細に説明しています。単語の選択が不適切なこともありますが、意味を伝えることはできています。
Band 7.0では、一般的でない表現やコロケーション、イディオム等を柔軟に使用できています。時折、不適切な単語の選択をしてしまうこともあります。
レベル別に比較|③Grammatical Range and Accuracy
Band 5.5は、簡単な構文は正確ですが、複雑な構文になると間違いが多く、理解しづらくなります。
Band 6.0は、簡単な構文と複雑な構文を交えています。複雑な構文ではミスがみられますが、ミスにより理解しづらくなることは少ないです。
Band 7.0では、多くの文章に間違いがありません。幅広い構文を使い、説明することができています。
レベル別に比較|④Pronunciation
Band 5.5は、発音の間違いがありますが、概ね理解することが可能です。
Band 6.0は、比較的クリアで聞き取りやすいですが、あまり抑揚がありません。時折、個々の単語の発音に間違いがありますが、理解できるレベルです。
Band 7.0では、クリアで聞き取りやすく、文章の中でも抑揚をつけて、強調すべきポイントを強調できています。少し母国語のアクセントが残っている箇所もあります。
サンプル動画との比較
サンプル動画を見比べた後、一度自分の回答を録音して聞いてみてください。
自分の回答を聞くことで、話しているときには気付かなかった文法や発音のミスに気付くことができたり、論理的に回答できているかを分析することができます。
サンプル動画でスピーキング対策|まとめ
今回は、IELTSのスピーキング対策の1つとして、サンプル動画の活用について紹介しました。
サンプル動画の分析を行うことで、
- 現在の状態を客観的にみることができる
- 目標に対して効率よく対策することができる
ので、おすすめです。
サンプル動画の分析以外にも、わたしがIELTSのスピーキングで7.5を獲得するために行った勉強法については以下の記事にまとめています。よろしければ参考にしてください。